福祉をしようよ~!!

レポート00028  2008.9.28
スーパービジョン4
4年前にスーパービジョンを学び始めました。奥が深くまだまだ自分のものにできていませんが、
学んできたことを少しレポートとして、記載してみたいと思います。

スーパービジョンの定義:
「対人援助を行う施設や事業所等において、スーパーバイザーによって行われる専門職としての援助者を養成する過程である。」

スーパーバイザー:スーパービジョンを行う者。
スーパーバイジー:スーパービジョンを受ける者。


1.スーパーバイザーの悩み
悩  み   アドバイス
・嫌いな人へのスーパービジョンが難しい。 スキルを磨くことによって苦手な人、嫌いな人と積極的に関わることができるようになる。
・意図的に話の方向性をコントロールしてしまうことがある。 ・支持的なスーパービジョンを行う時には、必ず相手のペースに合わせて行うが、教育的なスーパービジョンを行う時には、スーパーバイザーが主体となって行うことが多い。
・スーパービジョンを行っても、バイジーはバイザーの気持ちをなかなか理解してくれない。 ・バイジーに理解を求める時、こういう問いを自分自身に投げかけてみる必要がある。
自分は、このバイジーの気持ちを理解しているだろうか?」と。
・スーパービジョンの勉強をして、何が変わるのか? ・大阪市社協の研究:「スーパーバイザー養成研修を受けることによってどんな変化があるのか」
-その研究のによると、受講者が、研修によって1番身に付いたと答えたのは、「感情のコントロールができるようになった」だったとのこと。
・ストレスの解消方法がなかなか見つからない。 ・「ストレス解消法」というテーマで、グループワーク(KJ法などを活用)を行うと、色々な意見が出てきて参考になる。

KJ法多くのデータを集めた後、あるいはブレインストーミングにより様々なアイディア出しを行った後の段階で、それらの雑多なデータやアイディアを統合し、新たな発想を生み出すために用いられる技法。
ブレインストーミング少数の集団で自由に意見を出し合い、あるテーマに関する多様な意見を抽出する技法。質より量を重視し、お互いの意見に批判をせず、自由に意見を出し合うことで、周辺知識を列挙することができる。



2.グループスーパービジョン
・検討内容:「スーパービジョンの実践」
・バイジーが困難を抱えている事例を出す。
・スーパーバイザーが1人、メンバーが14人(研修だったので多めの人数となっている)。
進 め 方   内        容
①事例の紹介 バイジーが事前に準備した事例シートをもとに、事例の説明を簡単に行う。
②事例を掘り下げる 事例の内容をより詳しく知るためと共有するために、メンバーがバイジーに対して質問を行う。一問一答、簡潔に質問することを心掛ける。
③事例の中に出てくるバイジーが葛藤を抱えている人(ワーカーや利用者)の気持ちを考える。 事例に出てくる人(ワーカー、利用者等)の気持ちを考える。事例の内容を見聞きして、また想像して、その人がどういった気持ちでいるかをメンバーから出してもらう。
④事例の中に出てくるバイジーが葛藤を抱えている人(ワーカーや利用者)の良さ、強さを考える。 事例に出てくる人(ワーカー、利用者等)の持っている良い部分、強さ(ストレングス)を考える。事例の内容を見聞きして、また想像して、その人がどんな強さや良さを持っているかを、メンバーから出してもらう。
⑤バイジーへのアドバイス バイジーがこのケースやこの事例に出てくる人と、再度向き合えるように、また解決に向けてのアドバイスをもらう。
※スーパーバイザーの役割は非常に大切で、焦点がずれないように、話がだらだらと続かないように、また大事なところでポイントをきっちりとメンバーやバイジーに伝えたりと、常に頭と目と心を働かせておかなければいけない。



3.今回のスーパービジョン研修全体で出たキーワード
①良いところ探し
②レッテル外し、ニュートラルな気持ち
③あるがまま
一旦、“問題のある”ワーカー・利用者として見てしまうと、そのレッテルを外すのが非常に難しくなってしまう。そのレッテルを外すためには、その方の良いところ探しすることが非常に大切になる。そして、ご本人の今の状態をニュートラルな気持ちであるがままに見ることが大切。
 
④スキルアップ、スキル研究
⑤自主勉強会の大切さ
スーパーバイザーのスキルの開発が急務。また、研修会で習ったことを自施設で行ったり、自主勉強会などを開催して、継続してスキル磨きをすることが大切。 
 
 
⑥相手を理解しているかの確認
⑦感情のコントロール
⑧腰を据えて話す
⑨スーパービジョンを行うタイミングの大切さ
すべてスーパービジョンを行う上で必要な事柄。特にタイミングは、逃すと離職等の重大なことにつながってしまうため、負のシグナルが出た時にすぐにスーパービジョンを行うように心掛けることが非常に大切。
 
⑩自己覚知 
自分のだめなところと向き合い克服すること。辛いことだが、“自己覚知”を促しそれをフォローすることが、スーパービジョンにおいて最も大切なことの一つ。 
⑪具体的に方法を示す
⑫スーパーバイザーにもスーパーバイザーが必要



このレポートは、植田寿之先生の研修を参考にしています


対人援助のスーパービジョン よりよい援助関係を築くために
を参考に書いています。植田寿之・著(中央法規)


植田寿之先生のホームページ

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