「私は知っている。」
2021.4.4(日)、異世代交流子育てサロンas isの岡﨑麻衣さん、数井由紀さんとお仲間の栢原知恵さん、久行直美さんにお話をうかがいました。
この日はas isさんが主催するふらっと食堂の日。
フラッと立ち寄ると、as isのメンバーだけではなく、子どもやボランティアの方たちがお手伝いをしていました。皆さんが笑顔で楽しそうにお手伝いをされているのがとても印象的でした。
ふらっと食堂とは、「地域に大家族を作りたい」という思いで立ち上げた、誰もが食べ・話し・笑い・学び・触れ合い・助け合う食堂のことです。第1回目が2019.8.9(金)に行われ200人をはるかに超える地域の方々が参加されました。
○as is誕生からふらっと食堂開催までの経緯
岡﨑さんと数井さんは、元々地域のために、特に子どもや子育て世代のお母さんたちのために何かできないかという思いを持たれていました。お二人は、別々に周南市の次世代支援課が主催する地域活動の担い手研修会に参加されました。その時、子どもの貧困について学んだそうです。
その後、一緒に子育て世代の女性が集まって遊べたらいいな、という思いから子育て世代が集まれる場所として、あったカフェを始められます。この活動がas
isさんの原点となっています。
同じ頃、地域で子ども食堂をするという話が出て、「やってみたら」と言われので、「じゃあ、やってみよう!」ってことになった。せっかくやるなら学校でしたいと思って学校に相談したら快諾だった。こんな経緯からふらっと食堂が生まれた、と岡﨑さん。
栢原さんと久行さんは、お二人から声をかけられて協力することになりました。
同じ学年の子どもがいるので活動に共感できる。無理のない範囲で、できることをできる時にするというスタンスも良い、とおっしゃっていました。
写真:ふらっと食堂のこれまでのメニュー(抜粋)
○鹿野の魅力は?
岡﨑さんは結婚を機に地域外から鹿野に来られ、他のお三方は生粋の鹿野人。ずっと鹿野で暮らす3人の方にとっては当たり前なものも、それが鹿野の魅力なんだということをいつも岡﨑さんに気づかされるとのことです。
岡﨑さんは言います。「(鹿野は)良いことばっかり。水もきれい。空気も良い。空もきれい。夜空も良い。ホタルも良い。冬の雪も良い。ダイヤモンドダストなんて最高。」続けて「田んぼの中を好きなように走って遊べる。田んぼの横の用水路に足を入れて遊べる。鹿野の人は“寒いよ”って止めてくれるけど、こんなこと鹿野じゃからできる!川に入って水を掛け合ったりとかも。なんて素敵なことでしょう」と。
それを他の3人の方が笑顔でうなずきながら聴く場面を見て、鹿野人の私(藤本)も嬉しくなりました。
こんなことも、
「子育てするには良い地域なのかな!」と数井さん。確かに!
「熊も出る。だから鈴がもらえる。鈴の音で、子どもたちが元気に学校に行っているのが分かる。」
これは・・・鹿野の魅力なのかなぁ(笑)。
○今後
第1回目のようなみんなが集まるふらっと食堂をやりたい。ふらっと食堂で、顔見知りをつくって、何かがあったときにお互いに声を掛け合っていけるような風土ができると良い。気兼ねのないつながりや良いも悪いも教えてくれる関係づくり、他の家の子どもも自分の身内みたいに話しかけてくる雰囲気づくり。今となっては貴重な関係性をもう一回つくることができたら良いなぁ、と皆さん。
「今は、そんな思いで種を蒔いている。続けることが大事」とのことでした。
○鹿野に移住したいなぁ、と思っている人に一言
「とにかく一度来て、住んで、体験してほしい。」
「ホタルの時期は最高。」
「冬花火の時も良いかも。」
「四季の折々の風のにおい。」
ここで、岡﨑さんが以前寄稿した文章の一部を紹介します。
「鹿野には、ここにしかない魅力とすばらしさがあるのを私は知っている。夜には今にも降ってきそうなほどの満天の星があり、川には触れそうなほど近くに魚が泳ぐ。初夏にはホタルが飛び交い、川に映るホタルの光と満天の星空は、どこからが川で、どこからが空なのかわからなくなるほどの風情あふれる絶景が広がる。」
いかがでしょう?鹿野に来てみたくなったでしょう!?
今回、4人の方のお話を聴き、地域を愛する気持ちがバシバシ伝わってきました。何か鹿野のためにできないか、何か鹿野の人たちのためにできることはないかを考え、実際に行動するバイタリティにも頭が下がります。
何と言っても一番感銘を受けるのは、「巻き込み力」。ふらっと食堂を開催するにあたっても、地元の企業(鹿野ファーム、鹿野屋、ふるさとマルシェなど)や地域の先輩たち、行政等などに1つひとつ丁寧に説明を行い、地道に準備をされた結果、本当に多くの協力を得られています。そして、1つイベントが終われば、感謝と成果報告を欠かさない。
ここに、まちづくりの本質があるような気がします。お金をかけて象徴的なものをつくるのも良いかもしれませんが、地域にある資源(強み)を地道につないでいく。時間がかかるかもしれませんが、as
isさんのような働きかけが、結果的に豊かなまちをつくる近道だと思います。私も見習っていきたいです!
そう言えば、インタビュアーの女性2人もふらっと食堂を手伝うことになりました(笑)。
やはり、思いは伝播していく!
皆さん、ふらっと食堂後でお疲れのところ、楽しくお話しくださり、本当にありがとうございました。