ある高齢者サロンから「この場所でいききる」というテーマで話をしてほしいという依頼が来ました。
なので、こんな話をさせていただきました。
「いききる」を漢字にすると、
「生ききる」
「活ききる」
「逝ききる」。
生ききるとは、
・健康に毎日を過ごす
・安心して暮らす
・安全な環境の中で生活する
・家族と仲良く暮らす
・お金にそんなに困らない
つまり、何気ない毎日を大切にする、ということです。
活ききるとは、
・社会参加をする
・自分の得意なことを活かす
・これまでの経験を活かす
・少しだけ人のために行動する
・イキイキ
・楽しむ
重要なことは、これらを「今、ここから」始めるということです。
ここで高齢になって「今、ここから」を実践された3人の方を紹介します。
➊カーネル・サンダースさん
65歳の時に経営難により閉店を余儀なくされ、ほとんどの資産を失ってしまう。ここからサンダースは再起を図り、世界初となる「フランチャイズ」のビジネスモデルを考案。
カーネルさんは、「人生は自分でつくるもの。遅いということはない。」とおっしゃっています。
➋桑田ミサオさん
75歳で「笹餅屋」を創業。
93歳の現在も1袋2つ入りの笹餅を1日150袋を地元のスーパーに卸し販売している。昼までには売り切れてしまうほど人気がある。NHKの「プロフェッショナル
仕事の流儀」にも出演。
桑田さんは、「求められるならやってみようかと。この年なら自由に楽しみながらできる。」とおっしゃいました。
❸西本喜美子さん
92歳の写真家。72歳で写真を習い始め、個性豊かな姿を撮影した自撮りが話題を呼び人気を集めました。2018年に始めたインスタグラムは2020年3月時点でフォロワー数22万人超。
西本さんは、「気になったら、とりあえずやってみる。楽しいと思ったら、続ける。何かを始めるのは意外と簡単。」と。
活ききる要諦は、「楽しむ」「人の役に立つ(ことを実感する)」だと言えます。
逝ききるために、こんな問いを投げかけました。
・悔いは残っていませんか
・感謝は伝えましたか
・財産はあげたい人に行くようになっていますか
・亡くなった後、誰も困らないようにしましたか
・逝く場所・逝き方は決めましたか
つまり、悔いなく逝くためには、事前の準備が大切だということです。
このサロンでは、近いうちに「人生会議」の講座(周南市では「わたしのいきかた講座」)を受けられるということでした。
最後に逝ききるコツは、家族を大切にしておくことだとお伝えしてお話を終えました。最期を希望の場所で迎えるためには、ご自身の意向はもちろんのことご家族の思いや覚悟がとても大事だからです。