特定非営利活動法人『こころ和み』

令和1年8月18日(日)、山陽小野田市にある特定非営利活動法人『こころ和み』に
お邪魔しました。

代表の濱田陽介さんとセラピストの原口智子さんに、心療カウンセリングとは何か?どんな思いで事業を立ち上げられたのか?どんな活動をされているのか?等などたくさんのことを伺いました。

日頃できない貴重な体験もしてきました♪では、さっそく。

こころ和みは、2015年12月にNPO法人格を取得して誕生しました。個人でカウンセリングをされていた原口さんと、医療法人で社会福祉士としてカウンセリングやソーシャルワークをされていた濱田さんが協働して運営をされています。

電話でのカウンセリングやデイ・ステイカウンセリングなどの診療カウンセリングと、そこから次につなぐソーシャルワークを主にされています。

「最近は、生きづらさを抱えている方のニーズが増えてきている。親御さんなどと一緒に暮らしている今の生活は何とかなるが、一人暮らしになった場合にはまだまだ不十分。」とのことで、和み食堂と銘打ってクライアントとワンコインで食事を楽しむ取組をしたり、クライアントに2週間程度事業所に泊まり込んでもらい、カウンセリングも含めて生活能力を高めたり、医療につないだり、就労支援をする活動をされています!

◆サービスの詳細はコチラから→特定非営利活動団体『こころ和み』

治療の一環の心理テスト。表面上の悩みだけではなく、心の奥底を知ることができるということで、箱庭テストというのを経験しました。
下の写真が私の作品?です。これを見た濱田さんの見立ては、
・休みたい
・空虚感、疲れ切っている、癒しが欲しい、安らぐ場所を求めている
・やりたいことややり方はわかっているが、やりきれないイライラが募っている
・神経質 怖いくらい当たってる・・・(汗)


こころ和みでは、全国から24時間365日相談を受けています。多い時には1日5~6件以上、月200件の相談件数があるとのことです。

濱田さんは、すべての相談がサービスにつながるわけではないので、社会貢献的な意味合いが強いです、と笑います。相談内容の中には、「死にたい」というものもあるので、機を逃さず対応しないといけない、と続けられました。

課題が解決したと判断する瞬間をおうかがいすると、「リストカット等の自傷行為、依存症などがなくなったり、家族関係が修復したり、就労などが目安になる。また、その後のフォローも大切。」とおっしゃいました。

タップセラピーも体験しました。
薬で治療するのではなく、行動療法で改善しようということで開発されたものです。ツボを刺激して、セロトニンを出すセラピーとのこと。心理学で認められているものだそうです。
法人では、ステイ(宿泊サービス)を利用した際に、ウォーキングや咀嚼など一定のリズムを刻む行動や食事療法をした上で、タップセラピーを行っています。

確かに痛みはあるのですが、一通りセラピーが終わると、スッキリ!
顔も5歳くらい若くなったと、一緒に行った仲間が言っていました(恥)。


「クライアントだけではなく、家族に対する支援も大切です。家族の本人への関わりが生きづらさを助長していることも多いんです。心の動きはロジックで動いています。高齢であろうが、子どもであろうがそれは一緒です。そのあたりを福祉職の人に理解してほしいと思っています。」と濱田さんは強く訴えます。

お部屋の中はアロマが焚いてあり、とてもいい香りがしました。これにも意図があって、
「クライアントは、におい、目に入る情報で連想して安全な場所かどうかを認識しています。アロマを焚いて、このにおいがするところは安全だという条件付けを行っているのです」とのことでした。

空間づくりからすでに治療が始まっているんですね。


こころ和みでは、治療と福祉の融合を目指していらっしゃいます。普通のカウンセラーだったら症状をみて終わりだが、社会福祉士としてその人の生活をみて、就労へのつなぎなど、そのクライアントにとって何が必要かをみていきたい、と語ってくださいました。

濱田さんは、心理学のスキルを持って支援に当たるとスムーズにいきやすいとの考えのもと、企業や地域包括支援センター、特養などを対象にした講演会も行っていらっしゃいます。また、地域に出てワークショップを交えたセロトニンを出す活動にも力を入れているとのことです。今後は、多職種・異業種の集まる交流会を県内各地で開催していきたいと考えていらっしゃいます!


また事業の方も、相談支援専門員の資格を取って、事業所の認可を取ったり、障がいのグループホーム、共生型デイサービスなどを運営したいと考えている。必要なケアが受けられるように、自費サービスだけではなく公的なサービスも展開していきたい、と今後の展望を語ってくださいました。

とても居心地が良くて2時間も滞在してしまいました(謝)。濱田さんの優しい口調と原口さんの明るさ、お二人の情熱に触れ、自分自身がこの仕事を選んだ原点や周南つなぎびとの会を立ち上げたときの思いを思い出すことができました。

それと同時に、この新たな出会いによってまた面白い化学反応が起きそうで、ワクワクが止まらなくなってしまいました!でも、とりあえず一休み一休み。

濱田さん、原口さん、長時間お付き合いいただいて、本当にありがとうございました!

 

2019年09月23日