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「つなぎびと」とは 人と人 心と心をつなぐ 介護の心 福祉の心を持つ人たちの総称です
つなぎびとの言魂
インタービュー020 古殿 雄二 さん

●きっかけ〜この仕事に就いてから〜
大学卒業時、地元での就職ということにこだわってはいなかったのですが、卒業間際に母の具合が悪くなりましたので、急遽帰郷を決意し、地元薬品会社の経理事務員として就職しました。

その後、先代理事長とのご縁があり、事務員として当施設に勤務することになった次第です。

ぜひ福祉・介護の職場に入りたいと思ってこの業界に入ったわけではないのですが、当施設の 初代苑長である片島迪男先生の傍で勉強させて頂き、影響を受ける中で「この仕事を一生の仕事に」と考えるようになりました。

私は事務員としての採用でしたが、元々「現場を知らないと経理事務はできない」と考えていましたので、事務員とは言ってもただ机に座っているだけでなく、機会がある毎に介護現場に関わるようにしてきましたし、相談員として入所・退所事務等を担当していた時期もありました。

ただ松寿苑に勤務するまで、全く「福祉」という世界に興味がなかった訳ではありません。

私が「福祉」ということを意識しましたのは、この業界に入る以前、ある方からお借りした、当時障害児教育に取り組んでおられた田村一二先生の「ぜんざいには塩がいる」(これはぜんざいを世の中、障害児・者を塩に例えた話です)を読んで、障害児教育・障害者福祉に関心を持っていたことも、1つのきっかけになったとも思います。

その後、約30年この世界で仕事をしてきましたが、大変だった思い出の1つは、何と言っても平成11年の高潮被災、そして平成12年の措置制度から介護保険制度への転換でしょう。

平成11年9月24日に台風18号が宇部市に上陸したのですが、その当時当施設は、下松市内の笠戸島にあり、海岸からわずか10m位の距離に施設があった為、台風・満潮・大潮の3つが重なって‘高潮’となり、施設全域が約1m浸水、全損状態になるという事態が発生しました。

被災時に一人の負傷者も出さなかったのが不幸中の幸いでしたが、実は台風が朝の8時頃に来るという予報でしたので、「早出の介護職員・調理員が出勤できないかもしれない」と思って、私を始め、相談員・看護職員・介護責任者などが前日から泊まりこんでいました。

通常より多く職員が居たことが幸いし、当時の施設は平屋だったのですが、1カ所だけ2階があったデイサービスセンターに、入居者・職員合わせて約100名が避難した次第です。

その後、約3ヶ月後に施設業務を再開しましたが、その間は平生のつつじ苑さんから徳地のとくぢ苑さんまでの14の施設・病院に当時の入居者を分散して預かって頂きました。


この約3ヶ月の施設業務休止時期に、約1000名のボランティアの方々に来て頂きました。

被災直後の施設の清掃、入居者が各施設・病院に分散して預かって頂いている時、入居者を受け入れて頂いている施設への訪問ボランティア、衣類を洗濯して持参するボランティアなど、色々な方々にお世話になりました。

入居者を緊急に受け入れて頂いた施設・病院様、ボランティアの方々に、本当に助けて頂きました。

この施設業務再開までの約3ヶ月間は本当に大変でしたが、その頃のエピソードとして、私は「まだ精神的には参っていないぞ!」と思っていたのですが、食事をしていた時に「何か、固い物があるな」と思ったら、自分の歯でした。

つまり、精神的にはまだ参っていないと思っていても、先に身体の方が参っていたんですね。歯が抜け落ちるほど、体力が落ちていたということです。それ程大変な時期でした。

平成11年の12月に各施設・病院で預かって頂いていた入居者の方々に戻って頂き、それから年が明けてわずか3ヶ月の間に介護保険事業所としての準備をしなければなりませんでした。

各施設において介護保険制度開始の準備だけでもてんやわんやしていた時に、私たちは2つの難事をこなさなければならなかったわけです。

そして、高潮被災以後、施設移転を決定しました。実際に施設移転できるまでに9年かかりましたが、平成20年9月に現在の場所に移転し、当施設はユニット型特別養護老人ホームとして再出発することになりました。


●大切にしていること
介護保険制度下では、ご利用者と事業所が契約によりケアプランに基づいて介護サービスを提供する、ということになっているのはご承知のとおりです。

ケアプランの策定、そしてそのケアプランに基づいた介護、事前説明と同意、個人情報の守秘、そういうことが大切であることは当然ですが、私は「利用者とサービス提供者」という関係の前に、「人対人」としての関わりが大切なのではないか、と思っています。

そしてそこでは、「ケアプランに書いてるからこうしなければ」というように思って接すると、ご利用者に見透かされると思います。誠心誠意、嘘も隠しもなく、いま流行りの言葉で言えば「ありのままで」接していくことが大切だと思っています。また相手の気持ちを思いやる、気持ちを察する、相手の立場に立ってみる、ということも大切ですね。

私も、いまの施設が開所した時「利用者体験」として3日間車椅子でご利用者とともに過ごしてみました。

すると職員の立場からでは見えなかったものが見え、気づかなかったことに気づくことができ、大変勉強になりました。今後も年に1回位は利用者体験をして原点に帰りたいと 思っていますが、当施設の場合、新任職員の新任研修の仕上げには必ずこの利用者体験をしてもらうことにしています。

また、よく「おむつの使用体験」をされた方もあると思います。ですが、お聞きしてみると、大抵が1日位の体験なんですね。

体験された方に「どうでしたか?」とお聞きすると、「おむつにおしっこをなかなか出せなかった。」「おむつの中におしっこをすることがこんなに気持ち悪いものとは思わなかった」などの感想を言われます。


私は、以前1週間、10日おむつをし続けるという体験をしてみたことがあります。そうすると、確かに最初は出しにくいですし、気持ちは良くないですけど、一旦出してしまうとそのイヤな気持ちにも慣れてくるんですね。

慣れてくるから良いという意味ではなく、おむつに尿・便をすることに慣れてくると、気持ちの上で「もういいや」と言う自暴自棄に近い気持ちになってしまうんです。それが最も恐いことだと思います。

「もういいや」と思った時から、人としての尊厳や人格が崩壊するように思うんです。それが、おしめを安易にしてはいけない本当の理由だと思っています。


また、これまでに色んな研修会に参加して来ましたが、いまは研修会に参加しても、ホテルは個室で、研修後に飲みに行っても同じ事業所の職員と行く、というのが多いのではないでしょうか。

昔の研修会は他の施設・事業所の方々との相部屋で、雑魚寝で宿泊するといった形態が多かったように思います。

昼間は通常研修で、夜は他施設の色々な職種の方々とデスカッションが活発に行われていました。私にとって、その場での諸先輩方・他職種のお話をお聞きするのが、大変勉強になりましたし、そこで出来たネットワークが現在も活きています。

皆さんも、他施設・ 他事業所の方々とのネットワークをしっかりと築いて頂きたいですね。


●趣味とストレス発散
自分が本当に興味があることをするのは、楽しく、時が経つのを忘れてしまいます。私の場合は、「いい年をして」と思われるかもしれませんが、長いこと「武道・武術」をやってきました。

主にやってきたのは空手ですが、その世界では有名な方ですが芦原英幸先生という方に学び、4〜5年前からもう少し幅を広げてみたいと考え、不二流体術を学び始め、現在は不二流体術一本に絞り、昨年4月からは「不二流体術山口・周南同好会」を設立して、毎週日曜日に下松市地域 交流センターで稽古しています。

若い時だけなく、今までずっと続けてきたのは、勿論そういうことが好きというのもあります が、もう1つ理由がありまして、「道場は自分自身が謙虚になれる場」だからです。曲がりなりにも、いま私は施設長という立場で職員に接していますが、その職員との関わりの中で自分自身が初心に戻るべき場を持っておきたいと思っています。


●これからこの仕事を目指すかたへ
今、高齢者福祉・介護の仕事を目指す若い方が少ないというのは残念なことです。介護の世界の3Kとして「給料が安い・休みが少ない・希望が持てない」と言われています。

介護という仕事は確かに苦労もありますが、やるだけの価値のある仕事だとも思います。また、この介護の世界に限らず、今は就職して3年以内に辞めてしまう人が多いと言われています。

この業界も、初めは「やりがいがある」と思って入ってこられた方が、3年を待たずに「やりがいがない」と辞められるケースが多々あると聞いています。

しかし、辞めて、次の転職先はまた介護の他事業所というケースが多いのではないでしょうか。


1年勤めて辞め、また次の事業所で1年勤めてまた辞める、そんなことを繰り返している方がおられます。それは1年生を2回、3回やったのと同じです。どうか、少なくとも1つの事業所で3年は辛抱してみて下さい。1年生を3回やっても所詮1年生ですが、1つの事業所で3年間勤めるのは1年生から3年生へ進級して階段を上ったことになります。

そうすると見える景色は必ず違います。1年生を横に3回動いても同じ景色だけど、1.2.3と上がっていくと見える景色は違うのです。だから最低3年間は辛抱して頂きたいと思います。

日々の仕事(介護)に追われて大変かもしれません、また給与も安いかもしれません。しかし、「介護」という仕事は、他の仕事では味あえない良さもあります。それに気づくには時間(経験)が必要かもしれませんが、大切なことは仕事の中での「感動」に気づき、それを積み重ねることだと思います。


また、若い職員さんは年配の職員さんと比べて人生経験が少ない分、ご利用者に共感しづらい点もあるかもしれませんが、その分年配の方よりも‘感受性’が鋭いという良さがあります。

逆に年配の方は、歳を重ねると感受性は疎くなってくるけど、同じような人生経験をしてきたということで、ご利用者と共感できやすいという良さがあります。例えば、出産・子育てにしても、お子さんを産み、育てた経験のない方には、子育ての苦労は共感しづらいかもしれませんが、「戦争の最中、お一人で○人ものお子さんを育てられるというのは、大変だんったろうな」と感じ取ることが大切であり、また年配の方で自分自身が出産・子育てを実際にして来られた方は、まさに自分の実体験として共感できる訳です。

その人が持っている「感受性」とか「人生経験」などを大切にされることは大切だと思います。


古殿苑長、本日はお忙しい中、本当にありがとうございました。




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