インタービュー021 津田 七織美 さん |
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ツクイ周南久米デイサービス 管理者・生活相談員の津田七織美さんにお話を伺いました。
〜きっかけから今まで〜
幼い頃は介護、福祉というものに全然興味がありませんでした。母は脚が不自由で、運動会では母と一緒に通常競技をするはずのものにも父が出てくれたり、母のことは好きでしたが、一歩家の外に出てしまうと気恥ずかしさから引いてしまう、そんな時期もありました。母は無理と言っていたのですが、保育士になりたいと思っていましたね。
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周囲の勧めもあり福祉系の高校に進学し、その実習で、言葉に語弊があるかもしれませんが、私はお年寄りが可愛いというか愛おしいと思いました。
排泄の介助なども、あまり綺麗な仕事ではありませんが、抵抗がなく行うこともできました。在学中には、直に校長先生とお話する機会も多く、アドバイスの中で進学を決意し、福祉系大学へ進学しました。そこでボランティアや障害、高齢者と実習をする中で、高齢者に関わる仕事のほうが自分は、向いていることが明確になっていき、卒業後は、すぐに特別養護老人ホームへと勤務しました。
初めての就職で、自分と同じように周囲の職員も福祉、介護が好きで仕事をしていると思っていたのですが、周囲の職員はそうでもなくて、派閥があったり、理想と現実のギャップに押しつぶされました。
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その時は、介護という仕事も流れ作業に見えてしまい・・入所者が人として扱われていないと感じる部分もあって28日で退職に至りました。(涙)
そして、4ケ月間のニート生活で、やりたいことをやって・・そろそろと思った時に自分は、福祉しか学んでこなかったところもありましたし、姉のいるデイサービスでなら、一緒にやっていけるかも・・・という気持ちから再就職をしました。
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でも以外に姉妹で働くということはいろいろな意味で大変でしたね。そこで、2年間働いて、姉、私と順に責任者をさせて頂きました。
実は母もそのデイサービスの職員になっていまして〜(笑)祖父母が利用者さんという状況となっていました。
今に至るまでの大きなきっかけや出来事はありませんが、ひとつ言えることは、自分にとっては、この仕事が一番だと思っています。
そして、この会社、上司がいいのだと思います。こんな感じの自分でもきちんと評価してくれている。ちゃんと見てくれている。私にとって、人に評価されることがこんなにうれしいと感じたことは初めてのことでした。
そして今、管理者になって思うことですが、管理者は、本当に肩書きだけで、現場は、人、スタッフがいてくれるから成り立つのだと感じています。
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だから、スタッフに日々感謝をして大切にしたい。大きな道標はないけれど、辞めたい思いは全くないです。私は、この仕事をずっと続けていきたいと思っています。若干、女の幸せもほしいなとも思いますが・・(笑)
〜管理者として〜
今はまだ、デイサービスもオープンしていない段階ではあるのですが。スタッフと関わりだして、最初の3ケ月、どれだけそのスタッフのために自分が動けるかが勝負だと思っています。
週に1回の面談。そして個別に電話をしてみたり・・。スタッフの何が不安なのかを引き出すこと。それが、仕事なのか、プライベートな部分なのかも含めて。
突っ込みすぎてしまう自分の癖があることは分かってはいるのですが、いろいろな部分でスタッフにも関わっていきたいと思っています。
また、この仕事・・ご利用者の中には「明日がない」というかたも多いのです。今日は元気でも、明日、亡くなってしまう方々。
もちろん、老若男女、誰にも起こり得ることですが、若い私たちは、そのようなことを遠い先のこととして、捉えているのではないでしょうか。
些細なことですが、ご利用者の名前を言って誉めたり、謝ったり、個として関わりを深めるようにしています。スタッフにもそのように接し、よくない部分は指摘して、怒りもしますが、必ず追い詰め過ぎないように抜け道を作ってあげることも心がけています。
人って温かいんです。
口では気持ちを伝えることができない方にも気持ちを伝えること。触れ合うことで見えることもありますから、そこを私は大切にしていきたいと思っています。
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〜これからの目標〜
あまり、給与やお金に興味がないし・・(笑)いろいろな資格取得もしていきたいこともありますが・・。スタッフの満足度を上げていきたいですね。
スタッフの満足度が上がれば、利用者の満足度も比例して上がることはディズニーランドの経営等々でも言われているとおりだと思いますし、防府のデイサービス在籍時も職員がやりたいことをやって、いきいきしている時は、変な話、売り上げもギューンと上がっていました。
だから、まずは、スタッフに楽しく思い切って働いてほしい。その代り管理者として、私は何があってもスタッフを守るという覚悟をしています。
また、デイサービスにこられる方の中には、家族から疎外感があり「さみしい」とか、「もっと話したい」という方に関わることが多かったように思います。
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だから、ここがその人にとって、もう一つの居場所になればと思っています。今後オープンする事業所のコンセプトは、あなたらしいデイサービスですが、ほっこりあたたかいデイサービスとも感じて頂きたいです。
デイサービスは、いい意味でも悪い意味でも本当の個別ケアというものではないと思います。だから、1日5分でも必ず利用者と個別に向きあえる時間を作ることも目標ですね。その人が望むことを叶える時間を作っていく。
そして、ちょっとしたことでも、本人、特に家族にも声をかけてあげること。当たり前のことではあるのですが、気持ちがいっぱい、いっぱいの方が多いのも現実です。
経営的に見える部分は大切ですが、形として見えないからこそ、そのような部分を大切にしていきたいですね。 |
〜ストレス発散について〜
家族が介護一家なので、初めはご飯の時に仕事の話になることがストレスだったでしょうか。(笑)
多分、体に出るまで私はストレスをいうものを感じないですね・・。私は、なるべく多方面に興味を持ち、自分の知らない世界を知ろうと考え、いろいろな知人を作るようにしています。
この時期はウェイクボートとかジェットスキー、米軍基地の方を交えてのバーベキュー。最近は行ってませんが、サバイバルゲーム(笑)。疲れているときは、DVD観たり知人と身近なところで発散もします。
あとは週に1回野球チームに参加しています。ソロモン流とかプロフェッショナルなどのテレビを観たり、業界外の人に話を聞いてもらったりすることと、その日のうちに気持ちをリセットするように心がけています。
〜これからこの仕事を目指す人へ〜
私は以前1回仕事を辞めて思ったのですが、多分やってみないと分からないと思います。介護の中にも通所、訪問も多種類ありますし。
何が言えるかは分かりませんが・・。人は変わりたいと思った時が最大のチャンス。
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いくつになっても変われるということ。若いかたは、選択枝もいろいろあるし、悩むことも多いと思いますが、壁を乗り越えるに、一人ではないということを忘れないでほしいです。懸命なあなたを必ず助けてくれる人はいます。
人生は一度しかありませんし、明日があるかは分からないので、精一杯やりたいことをやってほしいですね。その中の一つに介護、福祉があればいいなと思います。 |
津田さん、本日はお忙しい中、本当にありがとうございました。
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