インタービュー033 髙島 晴紀 さん |
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この仕事に就いたいきさつ
阪神淡路大震災の一年後に神戸の大学に入ったんですが、一般企業で仕事をしていても、いつもそのことが気にかかっていました。
復興と行方不明者が死者に変わる現実とを目の当たりにする中で、自分の心の中に「福祉」というのがあるのを感じていました。
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27歳の時に、これからの人生で仕事をするということを真剣に考えたとき、やっぱり福祉に携わりたいと思い、ヘルパー2級の資格を取りに行きました。デイケアの職員を経てケアマネジャーになりました。
阪神淡路大震災で被災されたお年寄りを見たり、戦争で苦労された方たちがいることを学んだりしたことで、当初から高齢者を支えたいという気持ちが強くありました。
仕事をしていて感じること
制度的な限界があることを感じながら仕事をしています。自分のスタンスとして、もっと幅広く支援してみたいというのがあります。もっと利用者さんに踏み込んで関わりたい、支援したいと思っています。 |
仕事を続けていける要因
やはり「感謝」だと思います。
絶望の淵に立たされている方が、最初は障害を持ったことからくる怒りをぶつけたりしてきても、半年、1年と時間が経過していく中で、必死にリハビリをして元気になっていったときに、「あんたのお陰じゃ」なんて言われると、やはり嬉しいです。
また、障害を逆に強みに変えていく方たちや、しんどそうな暮らしの中でふときらめきを見せてくださる方々と接することも、自分自身の大きな学びとなっています。
社会悪に押しつぶされない強さに触れたとき、そういった場面に自分が関わっているということが自分のモチベーションにつながっている。 |
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自分のスタンス―ゆずれないこと―
危機の時こそ支援者の資質が問われると思うんです。危機の時こそ、手を差し伸べられる支援者でありたいです。余計な手は出さないけど、困って横を見たらいる伴走者でありたいというのはあります。だから研修や研鑽を積んで引き出しを増やしていきたいと思っています。
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スーパーバイザーを目指して
前の職場で人の入れ替わりが多くて、思いを持って入職してもいつの間にか疲れ果てて辞めていくというのをいくつも見てきました。
良いアドバイスなどはできなくても、悩んでいたらきちんと話を聴けるようになりたいと思っています。
そのためにスーパービジョンの勉強しています。すぐそばにいる職員が、悩みを抱えたまま辞めていくというのは防ぎたいという思いがあります。
座右の銘
勧善懲悪はない。何かトラブルがあっても、どちらかが絶対に悪いということはなく、視点や発想を変えることで、うまくいくようになるのではないかと思っています。 |
社会悪(5つの巨悪:無知・貧困・怠惰・疾病・不潔)や絶対悪とぶつかって苦しんでいる方がたくさんいる。そういった方たちの苦しみを解消するために、起こっている事実を上下・左右・斜め・裏など多くの角度から見て、簡単に切り捨てないというのがポリシーですね。諦めが悪いんですね。
介護・福祉を目指す若い方たちに
この先10年経った時に、介護・福祉の世界では大変な出来事が起こると思うんです。
今待遇の悪さやきつい現場で、一生懸命日々悩みながら悪戦苦闘していることが、必ず財産になると思います。耐えて我慢して、その大変な事態になった際、本領発揮して一緒に力を尽くしていただきたいと思っています。
今頑張っている、今日頑張っている、明日頑張っている人たちはヒーローだと思います。
髙島さん、お忙しい中、本当にありがとうございました。 |
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